自己破産制度について
自己破産がもつ言葉のマイナスイメージから、利用者は偏見をもってしまいがちです。
また、自己破産は官報公告があるので全く秘密裏に行えるものではありません。
このため、債務者は自己破産への偏見から、無理をしても債務支払い型の任意整理を希望しがちです。
また、借りたお金は返すのが当然で、それが責任だと考え、自己破産を検討から排除しがちです。
しかし、自己破産は多重債務者にとって、手続費用が比較的少なくて早期に全額の債務を免れる点で、債務者の更正に役立つ優れた制度です。
さて、任意整理は、将来長いときは6、7年間もの間、借金支払いという重い荷物を背負って、生活しなければいけないことを意味します。
一方、官報公告を一般市民が購読して読むことはあまりありませんので、親しい人に知られるおそれは、ほぼありません。
本当に自分の将来のことを考えるのなら、現在の困窮に至った原因を反省し、その教訓を生かし、再び同じ失敗をする可能性を小さくすることがよいことだと言うこともできます。
そこで、本当に自分にとって、良いことは何かを、もう一度冷静に考えてみて下さい。