成年後見開始決定手続
○成年後見の利用事例
例えば、寝たきり状態で認知症の父が持つ土地を、買いたいという人が現れたので、今後の父の治療費などに使うため、売却を検討している。
このような場合、売買契約などの売却手続きは、
通常、成年後見人によって行う必要があります。
○成年後見開始決定手続きに要する時間
本人に意識障害があり、日常の会話もできないような常態であれば、仙台家庭裁判所では時期にもよりますが、通常、申立てから50日程度で終了し(成年後見人の証明書(登記事項証明書)が発行されます)、不動産の売買契約を締結できます。
○成年後見開始決定のために関係者に求められる手続きの内容
成年後見人候補者と手続申立人は、予約日に、一回だけ、家庭裁判所に出頭し、家庭裁判所調査官と面談して諸事情を聴取されます
○成年後見人の責任及び職務
原則として、本人が回復するか死亡するまで、本人に代わって、預貯金の管理や医療契約などを行います。ただし、実際の介護は他人に委託できます。
辞任するには家庭裁判所の許可が必要です。
また、原則として、年一回、家庭裁判所へ、本人の財産状況を報告しなければなりません。
○成年後見開始決定の費用
(※消費税込)
裁判所に収める実費は、本人の意識状態によって違います。本人の意識状態により医師の鑑定を要する場合には、仙台家庭裁判所管轄地域では、最低1万円~最高10万円程度収めます。
上記の利用事例の場合、通常、鑑定は不要と思われます。
当事務所の手数料は、6万6000円~11万円程度です。(この手数料の中には鑑定料は含みません。裁判所に収める印紙代等の実費は含みます)